認知症と知的障害の違いを解説!見分け方や特徴、併発した場合の支援や対応

「認知症と知的障害の違いは何?見分け方や特徴はあるの?」

「知的障害の場合、認知症が併発するリスクが高いのは本当?」

「知的障害があると、早期で認知症になってしまうってのは本当?」

このような疑問を抱える方は多いと思います。

この記事では、認知症と知的障害の違い、見分け方や特徴、併発した場合の支援や対応について解説します。

認知症と知的障害の特徴と違い

認知症と知的障害は、どちらも知能の異常です。

知能とは、目の前の事実や状況を分析し、判断する能力のことを示します。

では、認知症と知的障害は何が違うのでしょうか。

それは、「発症するタイミング」「知能の異常が生じる過程」です。

ここからは、認知症と知的障害の特徴と違いを解説していきます。

認知症の特徴

認知症は、いったん獲得された知能が、脳の障害によって永久的に低下した状態です。

元の状態に戻ることはなく、記憶、感情、意欲などの異常が生じます。

認知症には種類があり、発症する年齢は異なります。

正常の加齢と認知症(アルツハイマー型)の違いをグラフで表すと、以下のようになります。

知的障害の特徴

知的障害は、年齢に応じた発達がみられない状態を示します。

先天性または発達期の障害によるもので、知能だけでなく情緒面の問題を伴います。

知能の発達は、12歳頃までに100%完成するといわれています。

正常の発達と、知的障害(軽度)の違いをグラフで表すと、以下のようになります。

◉認知症と知的障害の違い

認知症と知的障害の違うポイント2つは以下の通りです。

発症のタイミング知能の異常が生じる過程
認知症大人になってから知能が低下していく
知的障害生まれつきor子供の時知能の発達が遅れる

認知症と知的障害はどちらも知能の異常であることは同じですが、「発症するタイミング」と「知能の異常が生じる過程」が違うのです。

認知症と知的障害の併発と見分け方

認知症と知的障害の併発、つまり、知的障害のある人が認知症になるのはどのような場合でしょうか。また、その見分け方はあるのでしょうか。

これらの疑問について解説します。

知的障害の人は早期で認知症になりやすいのか

知的障害のある人とない人を比べると、知的障害がある人の方が加齢変化が早く進み、特にダウン症候群のある人は認知症になりやすいことが報告されています。

また、高齢ダウン症者のほとんどにアルツハイマー病の特徴である脳の病変が見らたことも報告されています。

これは、ダウン症の原因が染色体異常であることと関係しています。

染色体異常が、アルツハイマー病の特徴であるアミロイドや斑を形成しやすいことが影響しているのです。

認知症と知的障害の見分け方

もともと言語能力やコミュニケーションなど知能に異常のある知的障害の人において、認知症の兆候を見極めるのは難しい現状があります。

そのため、点数で客観的にわかるような見分け方が必要です。

2007年にイギリスの大学にて開発された知的障害者認知症判定尺度の日本語版「知的障害がある人のための認知症判別テスト(日本語版DSQIID)」があります。

これは、知的障害の支援を通して、対象者をよく知っている観察者がつける行動の評価を点数化したものになります。

このテストでは基準点があり、その点数を超えた場合は「認知症の疑いあり」と見分けができる仕組みです。

知的障害の認知症予防、支援や対応

知的障害の人が認知症になるのを予防する方法はどんなものがあるのでしょうか。

また、知的障害者の認知症に対する支援や対応についても解説します。

知的障害者の認知症予防

基本的には、知的障害のあるなしに関わらず、認知症の予防方法は同じです。

認知症の予防には様々なものがありますが、最も効果的な方法は「運動」です。

国立長寿医療研究センターでも、運動による認知症予防が推奨されています。

筋トレやストレッチによる体づくり、歩行による有酸素運動、脳トレと運動を組み合わせたトレーニングなどが効果的です。

知的障害者の認知症に向けた支援と対応

医療の発達により知的障害者の寿命が年々伸びており、それに伴い支援も充実してきています。

地域生活を続けるためにデイサービスや在宅ケアサービスの利用、また、認知症対応の施設を検討することができます。

対応として、「ライフストーリーワーク」と呼ばれる取り組みがあり、認知症を発症した知的障害の意欲向上に効果的であるという報告があります。

ライフルストーリーワークとは、もともと家庭の事情で児童養護施設や里親のもとで暮してきた子供が、文章や絵、写真など本人が理解出来るツールを使い、支援者とともに 過去を整理し、未来へとつなぐ取り組みであり、本人自身が「自分 とは」を知るだけでなく、対象者をより深く正確に知るための引継ぎのツールとしても有効に活用され、認知症高齢者にも広く導入されているものです。

まとめ

認知症と知的障害の違いな何なのか、見分け方や特徴があるのかどうか、併発した場合の支援や対応はどうするのかについてご紹介致しました。

知的障害のある方の認知症について疑問やお悩みを抱える方にとって、この記事が少しでも解決のヒントになれば幸いです。

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