せん妄・コルサコフ症候群

コルサコフ症候群とは,記銘力障害,健忘,作話,失見当識を呈する
症候群のことである.
アルコｰル依存,脳器質疾患などに基づく脳障害が原因である.

せん妄は急性に始まり,短時日で経過する.
せん妄自体は可逆的,機能的なもので,原病が治れば消失する.

転換症状はヒステリｰ患者にみられるもので,
自己中心的で大げさな言動が多くみられるが,
極端になると空想が事実であるかのように振る舞ったり,
自らもそう思い込むようにすらなるものである.

コルサコフ症候群は,ウェルニッケ脳症に続発する慢性健忘症候群であり,おもな特徴は意識清明で起こる近時記憶(記銘)障害と
前向性健忘と作話である.
原因としては,アルコールの大量摂取によるチアミン(ビタミンBI)の欠乏と考えられている

せん妾を引き起こす原因はいくつかあるが,
ここでは振戦せん妄と考える.
多くは数日の前駆症状の後,急激に発症し,
中等度の意識混濁のもとに活発な精神運動興奮や幻覚が現れる.
一般に見当識障害があり,症状は動揺する.
3～10日間持続した後,回復する

せん妄は,軽度ないし中程度の意識混濁のうえに活発な精神運動興奮を示し,健忘を伴う.また睡眠･覚醒周期の障害があり,日内変動を示す.しかし,せん妄状態は一過性であり,基本的に可逆性である.

せん妄は,軽度ないし中程度の意識混濁のうえに活発な精神運動興奮を示し,健忘を伴う.また睡眠覚醒周期の障害があり,日内変動を示す.
しかし原則的には可逆性である.設問のうち,せん妄をきたすのはアルコール離脱による振戦せん妄である.