摂食・睡眠・人格・行動障害

摂食障害(神経性無食欲症)は,
極端なやせ(期待される体重の15%以上の減少)と
食行動の異常が主症状である.
思春期から青年期の女子に多く,肥満に対する強い恐怖,
白已の体重や体形の感じ方の障害,現在の低体重の否認,
無月経,自己誘発性嘔吐などが認められる.
とくに病初期にはやせることを目的に運動などに熱中する.

神経性食欲不振症は20歳以下の女性に多く,
無月経,食行動の異常,やせ願望,活動性の亢進,
病識が乏しいなどの症状をもつ

依存性パーソナリティ障害とは、自分の信頼できる人に著しい依存をみせ、主体性のない振る舞いをする。嗜癖（しへき：ある特定の物質や行動、人間関係を特に好む性向）は、物質依存症・摂食障害等で認められる。
演技性パーソナリティ障害は、被暗示性（他人の影響を受けやすいこと）を認める。他にも、自己の感情を誇張して表出したり、絶えず自分が注目や称賛の的となるように振舞ったりすること特徴である．
回避性パーソナリティ障害は、内心は密接な対人関係を求めていながら、他者の批判や拒絶を気にするあまり、他者との関わりを避けることを特徴とする。冷淡（れいたん）とは、同情や熱意を持たない態度で、統合失調症性パーソナリティ障害（シゾイドパーソナリティ障害）に認められる。
統合失調質パーソナリティ障害（シゾイドパーソナリティ障害）とは、社会的関係への関心のなさ、人との関わりが苦手で孤独を選ぶ傾向、そして感情的な平板さを特徴とする障害である。攻撃性は、非社会性パーソナリティ障害の特徴である。
非社会性パーソナリティ障害は、他者の権利や感情を無神経に軽視し、モラルが欠如しており、人に対しては不誠実な行動をする傾向がある。凡帳面は、強迫性パーソナリティ障害の特徴である。

境界性パーソナリティ障害は、感情がとても不安定で、見捨てられることへの不安が強く、慢性的な虚無感があり、自己像が不安定である。見捨てられることへの不安により、薬物過剰摂取やリストカットなどの自傷行為を繰り返す。

神経性食思(欲)不振症は,
極端なやせ(期待される体重の15%以上の減少)と
食行動の異常が主症状である.
消化器疾患や精神障害を除外したうえで診断される

境界性パーソナリティー障害は、見捨てられることへの不安が根底にあり、思考や行動、対人関係に偏りがみられる精神障害です。

1時間当たりの無呼吸低換気回数(apnea hypopnea index)が
10回以上ある場合を無呼吸という.
さらに,無呼吸を認める患者のうち,著しい日中傾眠を呈する場合,
睡眠時無呼吸症候群(SAS:sleep apnea syndrome)という.
睡眠がとれず,日中の眠気,集中力,活力に欠ける,居眠りがちになり,重大な事故を起こしたり,生命に危険が及ぶこともある.
睡眠時無呼吸症候群は肥満例に多くみられ,
減量により無呼吸が改善することから
肥満が無呼吸の発症に関わっていることが推測されている.
悪夢は恐ろしい夢にうなされる状態で,レム睡眠期におこり,
覚醒である程度夢の内容を想起できる.
児童で悪夢が頻発するときは,その感情生活の不安定さを示す.
悪夢は睡眠時無呼吸候群とは直接関係がない.

神経性大食症は,
他人にみられていない場所で一度に多量の摂食を繰り返す症状である.そのため肥満への恐れを抱き,下剤の乱用や自ら誘発する嘔吐を繰り返す.
また神経性食欲不振症の経過中にもみられ,絶食する時期もある.認知症のように食べたことを忘れることはなく,食べることを抑制できなくなるのが特徴である.