統合失調症 統合失調症1 1 / 10 1. 統合失調症を診断する根拠とならない発言はどれか。 「電波をかけられている」 「誰かに見られている」 「自分はなんでもできる」 「誰かに操られている」 「自分のことを噂している」 「自分はなんでもできる」という発言は, 躁状態の高揚した気分や意欲の亢進の可能性が高い. 「電波をかけられている」のは体感幻覚, 「だれかに見られている」のは注察妄想, 「だれかに操られている」のは作為体験, 「自分のことを噂している」のは関係妄想の可能性が高く, 統合失調症に特徴的な症状である. 「自分はなんでもできる」という発言は, 躁状態の高揚した気分や意欲の亢進の可能性が高い. 「電波をかけられている」のは体感幻覚, 「だれかに見られている」のは注察妄想, 「だれかに操られている」のは作為体験, 「自分のことを噂している」のは関係妄想の可能性が高く, 統合失調症に特徴的な症状である. 2 / 10 2. 患者に自由に話をしてもらったが、文章間のつながりに乏しく話がまとまらない。この症状はどれか。 思考途絶 連合弛緩 思考制止 思考奪取 思考吹入 設問は,話の内容ではなく話の進み方が問題であり, これは思考障害のなかの思考過程(思路)の障害である. 設問では「文章間のつながりに乏しく話がまとまらない」程度なので, 連合弛緩である. 思考制止は思考の進み方が緩慢になったり,考えが浮かばなくなってしまうこと,思考吹入は他人の考えが自分に吹き込まれること, 思考途絶は思考の流れが途中で突然停止してしまうことであり, 思考奪取はそのことが考えを抜き取られたと感じる主観的な体験である. 設問は,話の内容ではなく話の進み方が問題であり, これは思考障害のなかの思考過程(思路)の障害である. 設問では「文章間のつながりに乏しく話がまとまらない」程度なので, 連合弛緩である. 思考制止は思考の進み方が緩慢になったり,考えが浮かばなくなってしまうこと,思考吹入は他人の考えが自分に吹き込まれること, 思考途絶は思考の流れが途中で突然停止してしまうことであり, 思考奪取はそのことが考えを抜き取られたと感じる主観的な体験である. 3 / 10 3. 統合失調症の症状でないのはどれか。 作為体験 感情鈍麻 観念奔逸 考想化声 思考奪取 統合失調症の主観症状としては考想化声, 話しかけと応答のかたちの幻聴,身体への影響体験, 思考奪取とその他の思考への干渉,考想伝播, 妄想知覚や感情,欲動,意志の領域にみられるさせられ(作為)体験等である. 観念奔逸は,思考のテンポが早くなり, 考えが次々にわき起こり,多弁となり話題がどんどんそれていく思考障害であり,躁状態にみられる 統合失調症の主観症状としては考想化声, 話しかけと応答のかたちの幻聴,身体への影響体験, 思考奪取とその他の思考への干渉,考想伝播, 妄想知覚や感情,欲動,意志の領域にみられるさせられ(作為)体験等である. 観念奔逸は,思考のテンポが早くなり, 考えが次々にわき起こり,多弁となり話題がどんどんそれていく思考障害であり,躁状態にみられる 4 / 10 4. 統合失調症で予後不良に関連する因子はどれか。 発病年齢が早い。 緊張病症状を示す。 明らかな誘因がある。 急性に発病する。 社交的な性格である。 予後については, 若年での発症,特別な誘因や意識障害を伴うような 急激ではない緩慢な発症(破瓜型), 肥満型よりも細長型や発育不全型, 緊張型よりも破瓜型, 非社交性などの典型的な分裂気質, 感情表出の高い家族などで不良であると考えられている 予後については, 若年での発症,特別な誘因や意識障害を伴うような 急激ではない緩慢な発症(破瓜型), 肥満型よりも細長型や発育不全型, 緊張型よりも破瓜型, 非社交性などの典型的な分裂気質, 感情表出の高い家族などで不良であると考えられている 5 / 10 5. 統合失調症で現れにくいのはどれか。 両価的な感情 夜間の意識変容 持続的な支配観念 過敏な聴覚 関連性を欠いた会話 統合失調症でよく見られるのは,関連性を欠いた会話(連合弛緩), 幻聴や妄想による持続的な支配観念, 過敏な聴覚による幻聴や同一対象に向けられた愛情と憎しみのような両価的な感情等である. 夜間の意識変容が観察されるならば,身体因性の疾患を疑うべきである. 統合失調症でよく見られるのは,関連性を欠いた会話(連合弛緩), 幻聴や妄想による持続的な支配観念, 過敏な聴覚による幻聴や同一対象に向けられた愛情と憎しみのような両価的な感情等である. 夜間の意識変容が観察されるならば,身体因性の疾患を疑うべきである. 6 / 10 6. 統合失調症で障害されない精神機能はどれか。 感 情 思 考 意 識 意 欲 知 覚 統合失調症で原則的に障害されないのは意識障害である. 知覚の障害は幻覚,感情の障害は感情の平板化や鈍麻, 意欲の障害は自発性低下あるいは緊張病性興奮, 思考の障害は思路の障害として連合弛緩や思考途絶, 思考内容の障害として妄想などである. 統合失調症で原則的に障害されないのは意識障害である. 知覚の障害は幻覚,感情の障害は感情の平板化や鈍麻, 意欲の障害は自発性低下あるいは緊張病性興奮, 思考の障害は思路の障害として連合弛緩や思考途絶, 思考内容の障害として妄想などである. 7 / 10 7. 統合失調症の症状でないのはどれか。 観念奔逸 考想化声 妄想知覚 思考奪取 感情鈍麻 思考奪取,妄想知覚,考想化声はシュナイダーの一級症状であり 感情鈍麻は代表的な陰性症状である. 観念奔逸は思考のテンポが早く,連想が次々と起こる思考過程の障害であり,躁病や酩酊時に起こる. 思考奪取,妄想知覚,考想化声はシュナイダーの一級症状であり 感情鈍麻は代表的な陰性症状である. 観念奔逸は思考のテンポが早く,連想が次々と起こる思考過程の障害であり,躁病や酩酊時に起こる. 8 / 10 8. 統合失調症の症状で誤っているのはどれか。 思考制止 自生思考 思考吹入 考想化声 連合弛緩 統合失調症の思考障害に関する設問で, 連合弛緩は思考の進み方に統一性がなくなること, 思考吹入は他人の考えが吹き込まれること, 自生思考とはさまざまな観念が自己の意志に反して自動的に生起すること, 考想化声とは自分の考えが声として聞こえることなどである. 思考制止は,考えが浮かばないなどの状態で,うつ病に特徴的である. 統合失調症の思考障害に関する設問で, 連合弛緩は思考の進み方に統一性がなくなること, 思考吹入は他人の考えが吹き込まれること, 自生思考とはさまざまな観念が自己の意志に反して自動的に生起すること, 考想化声とは自分の考えが声として聞こえることなどである. 思考制止は,考えが浮かばないなどの状態で,うつ病に特徴的である. 9 / 10 9. 統合失調症の症状として適切でないのはどれか。 能動性低下 作為体験 世界没落感 言語新作 観念奔逸 世界没落感とは妄想気分の一種で, 世界の終わりがきたような感じのことである. 言語新作とはまったく新しい言葉を自作するもので, これは思考の障害である.観念奔逸はそう病でみられる 世界没落感とは妄想気分の一種で, 世界の終わりがきたような感じのことである. 言語新作とはまったく新しい言葉を自作するもので, これは思考の障害である.観念奔逸はそう病でみられる 10 / 10 10. 統合失調症の思考障害でないのはどれか。 思考抑制 言語新作 思考途絶 連合弛緩 滅裂思考 統合失調症の思考障害には, 思考の流れが途中で突然停止する思考途絶や 思考の進み方に統一性がなくなる滅裂思考などがある. 滅裂思考の軽いものは連合弛緩であり, 重度になると言葉のサラダや言語新作となる. 思考抑制は,うつ病でみられる症状である 統合失調症の思考障害には, 思考の流れが途中で突然停止する思考途絶や 思考の進み方に統一性がなくなる滅裂思考などがある. 滅裂思考の軽いものは連合弛緩であり, 重度になると言葉のサラダや言語新作となる. 思考抑制は,うつ病でみられる症状である あなたのスコアは平均スコアは 70% 0% クイズを再開する 統合失調症2 1 / 10 1. 分裂気質(統合失調気質)でないのはどれか。 敏 感 鈍 重 臆 病 内 気 冷 淡 統合失調気質は, ①非社交的,内気,冷淡,もの静か,生真面目, ②臆病,繊細,神経質,易興奮,超俗的, ③従順,無関心,自己中心的,鈍感,善良などが特徴である. 鈍重は,粘着気質の特徴であるとされている. 統合失調気質は, ①非社交的,内気,冷淡,もの静か,生真面目, ②臆病,繊細,神経質,易興奮,超俗的, ③従順,無関心,自己中心的,鈍感,善良などが特徴である. 鈍重は,粘着気質の特徴であるとされている. 2 / 10 2. 「見るものや聞くものがピンとこない」と訴える精神状態はどれか。 不安状態 離人状態 健忘状態 妄想状態 強迫状態 離人症とは,自我の能動性が障害されることによって起こる. すなわち,すべての自己の行為や体験は自分のものであり, 自分が感じ,考えそして行動しているという現実感覚が なくなった状態である. これらの症状は,離人神経症,統合失調症の初期,うつ病などにみられる. 離人症とは,自我の能動性が障害されることによって起こる. すなわち,すべての自己の行為や体験は自分のものであり, 自分が感じ,考えそして行動しているという現実感覚が なくなった状態である. これらの症状は,離人神経症,統合失調症の初期,うつ病などにみられる. 3 / 10 3. 統合失調症で予後良好に関連する因子はどれか。 陰性症状 神経学的症状 早い発症年齢 統合失調症の家族歴 急性の発症 予後良好の因子には,発病は急性の発病であること, 病型は緊張型に多く,陰性症状に比べ陽性症状が目立ち, 発症年齢は遅いことが挙げられる. また,明らかな促進因子の存在, 良好な病前の生活歴も予後良好と考えられている 予後良好の因子には,発病は急性の発病であること, 病型は緊張型に多く,陰性症状に比べ陽性症状が目立ち, 発症年齢は遅いことが挙げられる. また,明らかな促進因子の存在, 良好な病前の生活歴も予後良好と考えられている 4 / 10 4. 統合失調症の特徴で誤っているのはどれか。 被害的な内容を訴えることが多い。 青年期に発病することが多い。 意欲低下をみることが多い。 自分の殻に閉じこもることが多い。 循環性の経過をみることが多い。 統合失調症の病前性格は一般に統合失調気質とよばれ,内向的,非社交的,過敏さと鈍感さの並存などである. 循環性の経過は躁うつ病のような気分と情動の変化が大きい場合の類型である 統合失調症の病前性格は一般に統合失調気質とよばれ,内向的,非社交的,過敏さと鈍感さの並存などである. 循環性の経過は躁うつ病のような気分と情動の変化が大きい場合の類型である 5 / 10 5. 統合失調症について誤っているのはどれか。2つえらべ 発病率は男女で等しい。 器質性精神病である。 薬物療法が有効である。 青年期に好発する。 知能の低下をきたすことが多い。 統合失調症の病因についてはいまだに確定しておらず, 器質性ということはできない. また,見当識,記銘,記憶,判断,注意,計算などの知能領域に 一次的な障害はないとされている. 統合失調症の病因についてはいまだに確定しておらず, 器質性ということはできない. また,見当識,記銘,記憶,判断,注意,計算などの知能領域に 一次的な障害はないとされている. 6 / 10 6. 統合失調症の特徴で誤っているのはどれか。 循環性の経過をたどることが多い。 意欲低下をみることが多い。 青年期に発病することが多い。 被害的な内容を訴えることが多い。 自分の殻に閉じこもることが多い。 循環性の経過をたどることの多い疾患は,躁うつ病である. 感情や意欲の高揚を示す躁状態と抑制されるうつ状態が交互に出現する. 統合失調症の場合,再発を繰り返す周期的波状的経過をたどる場合もある 循環性の経過をたどることの多い疾患は,躁うつ病である. 感情や意欲の高揚を示す躁状態と抑制されるうつ状態が交互に出現する. 統合失調症の場合,再発を繰り返す周期的波状的経過をたどる場合もある 7 / 10 7. 統合失調症について誤っているのはどれか。 我が国では精神科入院患者に占める割合が最も多い。 発病率は女性の方が高い。 再発予防には薬物療法が必要である。 患者の子供での発病率は一般人口の発病率よりも高い。 多くが30歳までに発症する。 統合失調症は発病率に男女差は認められないが, 男性の方が発病年齢は早い傾向にある. 経験的遺伝予後研究によると一般人口の発病率(O.8%)に比べて 子供の危険率は高い.平成13年の統計によると約33万人の入院患者中,統合失調症等が20万人で約61%を占める. 統合失調症は発病率に男女差は認められないが, 男性の方が発病年齢は早い傾向にある. 経験的遺伝予後研究によると一般人口の発病率(O.8%)に比べて 子供の危険率は高い.平成13年の統計によると約33万人の入院患者中,統合失調症等が20万人で約61%を占める. 8 / 10 8. 「見るものや聞くものがピンとこない」という精神状態はどれか。 離 人 強 迫 昏 迷 心 気 不 安 「見るものや聞くものがピンとこない」という状態は,離人である. 離人とは,自分自身の精神活動,身体およびまたは周囲が非現実的で,疎隔され,あるいは自動化されているかのように, 質的に変化していると訴える障害である. 精神病理学的には,能動的自我意識の障害である. 「見るものや聞くものがピンとこない」という状態は,離人である. 離人とは,自分自身の精神活動,身体およびまたは周囲が非現実的で,疎隔され,あるいは自動化されているかのように, 質的に変化していると訴える障害である. 精神病理学的には,能動的自我意識の障害である. 9 / 10 9. 黒い犬を見て「不吉なことが起こるに違いない。」と訴える統合失調症の症状はどれか。 思考吹入 誇大妄想 被害妄想 妄想知覚 関係妄想 妄想知覚とは,知覚したものに対して異常な意味づけをするものである.この場合,「黒い犬」という現実の知覚対象に対する 「不吉なことが起こるに違いない」という異常な意味づけとその確信である. 妄想知覚とは,知覚したものに対して異常な意味づけをするものである.この場合,「黒い犬」という現実の知覚対象に対する 「不吉なことが起こるに違いない」という異常な意味づけとその確信である. 10 / 10 10. 思路障害でないのはどれか。 滅裂思考 思考途絶 言語新作 自生思考 連合弛緩 思考障害は思路障害と思考内容の障害に区分される. 相互に関連なく観念が結びつくのを滅裂思考といい, その程度の軽いものが連合弛緩である. 思路が突然にとまってしまう場合が思考途絶であり, 言語新作は本人にしかわからない言葉を産生する. 考えがひとりでに浮かび上がるように体験されることを 自生思考とよぶが,これは思考内容の障害である. 思考障害は思路障害と思考内容の障害に区分される. 相互に関連なく観念が結びつくのを滅裂思考といい, その程度の軽いものが連合弛緩である. 思路が突然にとまってしまう場合が思考途絶であり, 言語新作は本人にしかわからない言葉を産生する. 考えがひとりでに浮かび上がるように体験されることを 自生思考とよぶが,これは思考内容の障害である. あなたのスコアは平均スコアは 70% 0% クイズを再開する 統合失調症3 1 / 10 1. 「周囲の雰囲気が不気味に感じられる。」と訴える統合失調症の症状はどれか。 妄想着想 体感幻覚 妄想気分 妄想知覚 離人体験 周囲の雰囲気が不気味に感じられるというのは, 不安の対象が明確ではないので妄想気分である. 内容が具体的知覚を伴った場合を妄想知覚という. 知覚する対象をもたずに血統妄想などの確信をもつのを妄想着想という 周囲の雰囲気が不気味に感じられるというのは, 不安の対象が明確ではないので妄想気分である. 内容が具体的知覚を伴った場合を妄想知覚という. 知覚する対象をもたずに血統妄想などの確信をもつのを妄想着想という 2 / 10 2. 「脳が溶けてしまった。脳がからっぼだ」と訴える統合失調症の症状はどれか。 被害妄想 体感幻覚 妄想着想 妄想知覚 作為体験 体感幻覚とは,臓器が変化したという実際にはありえない感覚である. 脳が燃えるような感覚,骨が切られるような感覚などである. 身体の中に虫がいるというような感覚は,皮膚寄生虫妄想という. 体感幻覚とは,臓器が変化したという実際にはありえない感覚である. 脳が燃えるような感覚,骨が切られるような感覚などである. 身体の中に虫がいるというような感覚は,皮膚寄生虫妄想という. 3 / 10 3. 作為体験について正しいのはどれか。 意識の障害 感情の障害 知覚の障害 思考の障害 自我の障害 作為体験は,自我障害である. 自我障害とは,自分がしているという意識(能動性), 自己と外界の区別(限界性)・自己が単一で2つ以上ではないこと(単一性),過去からの自己が同一であること(同一性)といったことに障害をきたすものであり,作為体験は能動性の障害である. 作為体験は,自我障害である. 自我障害とは,自分がしているという意識(能動性), 自己と外界の区別(限界性)・自己が単一で2つ以上ではないこと(単一性),過去からの自己が同一であること(同一性)といったことに障害をきたすものであり,作為体験は能動性の障害である. 4 / 10 4. 「すれ違った人が咳払いをした。これは自分への嫌がらせである」と訴える統合失調症の症状はどれか。 妄想着想 妄想知覚 作為体験 考想伝播 妄想気分 設問は,「すれ違った人が咳払いをした」と「これは自分への嫌がらせである」とに分けて考える必要がある. 「すれ違った人が咳払いをした」のが正しい知覚だと仮定した場合, そのことと「自分への嫌がらせ」であると感じることの間には, 通常了解できるような関係は存在しないので,妄想知覚である. 設問は,「すれ違った人が咳払いをした」と「これは自分への嫌がらせである」とに分けて考える必要がある. 「すれ違った人が咳払いをした」のが正しい知覚だと仮定した場合, そのことと「自分への嫌がらせ」であると感じることの間には, 通常了解できるような関係は存在しないので,妄想知覚である. 5 / 10 5. 突然に「自分は全能の神である」と確信する統合失調症の症状はどれか。 関係妄想 被害妄想 妄想気分 妄想着想 妄想知覚 妄想は通常,妄想気分,妄想知覚および妄想着想の3つに分けられる. 設問のように前後関係や具体的知覚を欠いて 無媒介的に妄想的確信をもつのは妄想着想である. 妄想は通常,妄想気分,妄想知覚および妄想着想の3つに分けられる. 設問のように前後関係や具体的知覚を欠いて 無媒介的に妄想的確信をもつのは妄想着想である. 6 / 10 6. 「世界が破滅する」といった世界没落体験のかたちをとって現れる統合失調症の症状はどれか。 滅裂思考 妄想知覚 妄想気分 妄想着想 誇大妄想 誇大妄想は統合失調症にも出現するが躁病でよくみられる妄想で 自己に対する過大評価を内容とする妄想. 滅裂思考は思考を構成する観念のあいだに論理的関連がなく, 思考のまとまりのない状態. 妄想気分は周囲の世界がなんとなく変った,不気味で, 周囲で起こる出来事に何か意味がありそうに感じられる不安状態で, ときには,世界が滅亡する,破滅すると感じる(世界没落感). 妄想知覚は,具体的に知覚された事象に特別な意味のあることを 直観的に確信すること. 妄想着想は,現実にそぐわない考えが浮かび, それがそのまま直感的に確信されることをいう 誇大妄想は統合失調症にも出現するが躁病でよくみられる妄想で 自己に対する過大評価を内容とする妄想. 滅裂思考は思考を構成する観念のあいだに論理的関連がなく, 思考のまとまりのない状態. 妄想気分は周囲の世界がなんとなく変った,不気味で, 周囲で起こる出来事に何か意味がありそうに感じられる不安状態で, ときには,世界が滅亡する,破滅すると感じる(世界没落感). 妄想知覚は,具体的に知覚された事象に特別な意味のあることを 直観的に確信すること. 妄想着想は,現実にそぐわない考えが浮かび, それがそのまま直感的に確信されることをいう 7 / 10 7. 次の文が説明しているのはどれか。「個々の行動、身振り、姿勢、言葉などが同じ形で何度も繰り返され、目的がなく、周囲の状況に適合せず、本人が悩むこともない。意識は清明である。」 強迫行為 衝動行為 常同症 自動症 衒奇症 衒奇症は,奇妙な態度や行為をいい, 自動症はてんかん発作時に種々の異常行動としてみられるが 意識はもうろうとしている. 強迫行為は,特定の意識内容が繰り返し現れ不合理と知りながら それにとらわれるので,本人は大変悩むことになる. 衝動行為は、いきなり殴りかかったりするような, 欲動が抑制力を失って行動化されることをいう. 衒奇症は,奇妙な態度や行為をいい, 自動症はてんかん発作時に種々の異常行動としてみられるが 意識はもうろうとしている. 強迫行為は,特定の意識内容が繰り返し現れ不合理と知りながら それにとらわれるので,本人は大変悩むことになる. 衝動行為は、いきなり殴りかかったりするような, 欲動が抑制力を失って行動化されることをいう. 8 / 10 8. 自我障害の症状で誤っているのはどれか。2つ選べ。 思考化声 思考吹入 思考伝播 思考制止 思考奪取 自我障害とは,自我の能動性が, 他の力によって操られていると意識することであり, 思考伝播(自分の考えが他人に知られてしまう), 思考吹入(他から考えを無理に吹き込まれている), 思考奪取(自分の考えを他に抜き取られてしまう)などがある 自我障害とは,自我の能動性が, 他の力によって操られていると意識することであり, 思考伝播(自分の考えが他人に知られてしまう), 思考吹入(他から考えを無理に吹き込まれている), 思考奪取(自分の考えを他に抜き取られてしまう)などがある 9 / 10 9. 突然に根拠なく「自分は神である」と確信する統合失調症はどれか。 妄想知覚 妄想気分 妄想着想 観念奔逸 体感幻覚 妄想は通常,妄想気分,妄想知覚および妄想着想の3つに分けられる. 設問のように前後関係や具体的知覚を欠いて 無媒介的に妄想的確信をもつのは妄想着想である. 妄想は通常,妄想気分,妄想知覚および妄想着想の3つに分けられる. 設問のように前後関係や具体的知覚を欠いて 無媒介的に妄想的確信をもつのは妄想着想である. 10 / 10 10. 「他人からあやつり人形のように動かされる」と訴える統合失調症の症状はどれか。 反響症状 関係妄想 作為体験 考想吹入 被害妄想 「他人からあやつり人形のように動かされる」というのは, 自己の能動性意識の障害であり,このような体験を作為体験という. 「他人からあやつり人形のように動かされる」というのは, 自己の能動性意識の障害であり,このような体験を作為体験という. あなたのスコアは平均スコアは 69% 0% クイズを再開する 統合失調症4 1 / 10 1. 統合失調症緊張型の症状で誤っているのはどれか。 反響言語 昏 迷 せん妄 常同行為 カタレプシー 昏迷,カタレプシー,反響言語,常同行為は緊張型統合失調症の主要症状である. せん妄は,慢性アルコール中毒,認知症性疾患などの中毒,代謝障害,症状精神病でおもにみられる. 昏迷,カタレプシー,反響言語,常同行為は緊張型統合失調症の主要症状である. せん妄は,慢性アルコール中毒,認知症性疾患などの中毒,代謝障害,症状精神病でおもにみられる. 2 / 10 2. 統合失調症緊張型で誤っているのはどれか。 昏迷を呈する。 精神運動興奮を呈する。 慢性の経過をとる。 カタレプシーを呈する。 発症は急激である。 緊張型は,一般に急性に発症することが多く, 緊張病性興奮や昏迷状態を呈する. 予後は,破瓜型に比べると良い. もちろん再発を繰り返しながら慢性化する場合もある. 緊張型は,一般に急性に発症することが多く, 緊張病性興奮や昏迷状態を呈する. 予後は,破瓜型に比べると良い. もちろん再発を繰り返しながら慢性化する場合もある. 3 / 10 3. 緊張病症候群の症状でないのはどれか。 昏 迷 カタレプシー 拒絶症 感情鈍麻 興 奮 緊張病症候群とは, 統合失調症の緊張型に代表される 意志の異常を主とする症状群のことである. 意志の被影響性が亢進するとカタレプシーや反響症状が出現し,低下すると拒絶症状が起こる. それらが興奮状態で起こっていれば緊張病性興奮であり, 昏迷状態ならば緊張病性昏迷である. 感情鈍麻は,感情の障害である 緊張病症候群とは, 統合失調症の緊張型に代表される 意志の異常を主とする症状群のことである. 意志の被影響性が亢進するとカタレプシーや反響症状が出現し,低下すると拒絶症状が起こる. それらが興奮状態で起こっていれば緊張病性興奮であり, 昏迷状態ならば緊張病性昏迷である. 感情鈍麻は,感情の障害である 4 / 10 4. 統合失調症妄想型で正しいのはどれか。2つえらべ 精神運動興奮を呈する。 好発年齢は30歳前後である。 人格低下が顕著である。 妄想体系を形成する。 意欲低下が顕著である。 妄想型の発症年齢は30~35歳が最も多く, 妄想や幻覚を主症状として,とくに初期には人格の障害はめだたない 妄想型の発症年齢は30~35歳が最も多く, 妄想や幻覚を主症状として,とくに初期には人格の障害はめだたない 5 / 10 5. 統合失調症妄想型の特徴でないのはどれか。 妄想は時に体系化する。 発症年齢が比較的遅い。 陰性症状は軽度である。 人格水準は保たれることが多い。 昏迷やカタレプシーがみられる。 妄想型は,発症年齢が30~35歳で破瓜型や緊張型より遅いことが多く,症状は体系的な幻覚や妄想が主症状となる. しかし少なくとも初期には感情の平板化や 意欲低下などの陰性症状は少なく,人格水準も長く保たれることが多い. 基本的には意識障害がないにもかかわらず意志の発動が障害される昏迷やカタレプシーが起こるのは緊張型である. 妄想型は,発症年齢が30~35歳で破瓜型や緊張型より遅いことが多く,症状は体系的な幻覚や妄想が主症状となる. しかし少なくとも初期には感情の平板化や 意欲低下などの陰性症状は少なく,人格水準も長く保たれることが多い. 基本的には意識障害がないにもかかわらず意志の発動が障害される昏迷やカタレプシーが起こるのは緊張型である. 6 / 10 6. 統合失調症破瓜型で誤っているのはどれか。 昏迷を呈する。 思春期に好発する。 慢性の経過をとる。 意欲低下が顕著である。 発症は緩慢である。 昏迷とは,意志や意欲が極端に低下し, 自発的な言葉や行為が行われなくなる状態である. うつ病性,緊張病性,情動性やヒステリー性昏迷などが知られている. 統合失調症で昏迷を呈するのは緊張型である 昏迷とは,意志や意欲が極端に低下し, 自発的な言葉や行為が行われなくなる状態である. うつ病性,緊張病性,情動性やヒステリー性昏迷などが知られている. 統合失調症で昏迷を呈するのは緊張型である 7 / 10 7. メランコリー親和型性格でないのはどれか。 小心・臆病である。 他人との摩擦を避ける。 仕事は勤勉である。 他人に心から尽くす。 秩序を重んじる。 メランコリー親和型性格は,秩序に対する強い親和力をもつ. つまり身辺は整理され,仕事は勤勉で責任感が強く, 対人関係では他人との摩擦や衝突を避け,誠実に対応する. メランコリー親和型性格は,秩序に対する強い親和力をもつ. つまり身辺は整理され,仕事は勤勉で責任感が強く, 対人関係では他人との摩擦や衝突を避け,誠実に対応する. 8 / 10 8. 幻聴がみられないのはどれか。 非定型精神病 アルコール精神病 てんかん性精神病 内因性うつ病 統合失調症 幻覚のみられるものは,統合失調症,非定型精神病, てんかん精神病やアルコール精神病である. 一般に内因性うつ病では,一次妄想,作為体験や幻聴などはみられない.ただし,ICD-1Oでは,精神病症状をともなう重症うつ病エピソードで幻聴の存在を認めている 幻覚のみられるものは,統合失調症,非定型精神病, てんかん精神病やアルコール精神病である. 一般に内因性うつ病では,一次妄想,作為体験や幻聴などはみられない.ただし,ICD-1Oでは,精神病症状をともなう重症うつ病エピソードで幻聴の存在を認めている 9 / 10 9. 統合失調症の発生頻度で正しいのはどれか。 社会経済的地位の高い階層で高い。 先進国より発展途上国で高い。 うつ病より低い。 女性より男性が低い。 20歳代より30歳代が高い。 Eatonによる統合失調症の年間発生率は,0.2/1,000である. ECA(epidemiologic catchmentar-eaによる大うつ病の発生率は,1.5%前後である. 性差については確立していないが, 男性の発症年齢が低い傾向がある. DOSMeD研究では先進国ではほぼ一致した結果であるが, 途上国では地域差が大きい.近代化・工業化社会での相対的危険度は高い. Eatonによる統合失調症の年間発生率は,0.2/1,000である. ECA(epidemiologic catchmentar-eaによる大うつ病の発生率は,1.5%前後である. 性差については確立していないが, 男性の発症年齢が低い傾向がある. DOSMeD研究では先進国ではほぼ一致した結果であるが, 途上国では地域差が大きい.近代化・工業化社会での相対的危険度は高い. 10 / 10 10. 統合失調症に特徴的な訴えはどれか。2つ選べ。 「考えが伝わっている」 「考えが先に進まない」 「考えが抜き取られる」 「考えがよどみなく浮かぶ」 「考えがまとまらない」 設問のなかで統合失調症に特徴的なのは, 「考えが伝わっている」という考想伝播や「考えが抜き取られる」という考想奪取などの思考の体験様式の障害である. 「考えがまとまらない」「考えが先に進まない」のは うつ状態による思考制止,「考えがよどみなく浮かぶ」のは 躁状態による観念奔逸の可能性が高い. 設問のなかで統合失調症に特徴的なのは, 「考えが伝わっている」という考想伝播や「考えが抜き取られる」という考想奪取などの思考の体験様式の障害である. 「考えがまとまらない」「考えが先に進まない」のは うつ状態による思考制止,「考えがよどみなく浮かぶ」のは 躁状態による観念奔逸の可能性が高い. あなたのスコアは平均スコアは 69% 0% クイズを再開する 統合失調症5 1 / 6 1. 統合失調症の陽性症状で適切でないのはどれか。 被害関係妄想 精神運動興奮 感情鈍麻 作為体験 対話形式の幻聴 陽性症状とは, 幻覚,妄想,思考障害,緊張病症状などのような 急性期にみられやすい派手で生産的な病的症状のことである. 感情鈍麻は,代表的な陰性症状である. 陽性症状とは, 幻覚,妄想,思考障害,緊張病症状などのような 急性期にみられやすい派手で生産的な病的症状のことである. 感情鈍麻は,代表的な陰性症状である. 2 / 6 2. 統合失調症の陰性症状でないのはどれか。2つえらべ 思考の貧困化 思考途絶 自発性の低下 感情の平板化 対話性幻聴 陰性症状は,感情の鈍麻や平板化,意欲や自発性の低下, 思考の貧困化や社会的ひきこもり等であり, 正常な機能の低下や欠損した状態である. 陰性症状は,感情の鈍麻や平板化,意欲や自発性の低下, 思考の貧困化や社会的ひきこもり等であり, 正常な機能の低下や欠損した状態である. 3 / 6 3. 統合失調症の陰性症状でないのはどれか。 感情の平板化 自発性の欠如 思考の貧困化 対話形式の幻聴 動きの緩慢 陰性症状とは,一般に正常機能の低下あるいは欠損状態を指す. たとえば,情動の平板化,情動鈍麻,思考の貧困, 意欲・発動性欠如,快感消失・非社交性,注意の障害などである. 陰性症状とは,一般に正常機能の低下あるいは欠損状態を指す. たとえば,情動の平板化,情動鈍麻,思考の貧困, 意欲・発動性欠如,快感消失・非社交性,注意の障害などである. 4 / 6 4. 統合失調症の陽性症状はどれか。 観念奔逸 思考制止 作為体験 意欲減退 感情鈍麻 設問のなかで一般に陽性症状とよばれるものは作為体験である. 作為体験は,自分が自分以外のものによって影響され, あやつられていると感じる体験である. これはシュナイダーの一級症状を形成している. 考えの進み方が早くつぎつぎと連想が起こり, 表面的で統制のとれていない観念奔逸も陽性症状の一種とはいえるが,一般に躁状態や酩酊時にみられるものである. 設問のなかで一般に陽性症状とよばれるものは作為体験である. 作為体験は,自分が自分以外のものによって影響され, あやつられていると感じる体験である. これはシュナイダーの一級症状を形成している. 考えの進み方が早くつぎつぎと連想が起こり, 表面的で統制のとれていない観念奔逸も陽性症状の一種とはいえるが,一般に躁状態や酩酊時にみられるものである. 5 / 6 5. 統合失調症の陰性症状はどれか。 体感幻覚 作為体験 思考化声 被害妄想 感情鈍麻 陰性症状は,感情鈍麻や平板化,意欲や自発性の低下, 思考の貧困化や社会的ひきこもりなどであり, 正常な機能の低下や欠損した状態である 陰性症状は,感情鈍麻や平板化,意欲や自発性の低下, 思考の貧困化や社会的ひきこもりなどであり, 正常な機能の低下や欠損した状態である 6 / 6 6. 統合失調症の陰性症状でないのはどれか。2つえらべ 幻 覚 自 閉 無 為 寡 黙 妄 想 陰性症状は,正常な機能の欠落症状であり, 陽性症状は派手で生産的な病的症状である. 前者は感情鈍麻,意欲の低下,快感喪失や社会的引きこもりなどであり,後者は幻覚,妄想,思考仮声などである. 陰性症状は,正常な機能の欠落症状であり, 陽性症状は派手で生産的な病的症状である. 前者は感情鈍麻,意欲の低下,快感喪失や社会的引きこもりなどであり,後者は幻覚,妄想,思考仮声などである. あなたのスコアは平均スコアは 67% 0% クイズを再開する 2024年8月12日 投稿先 精神医学 ← 過去の投稿へ 次の投稿へ → コメントを残す コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目ですコメント ※ 名前 ※ メール ※ サイト 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。 上に表示された文字を入力してください。 Δ
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